ところが、今年は担当医と話が弾んで、長々と話をさせてもらいました。そこから得られた情報は貴重で、これからの生活で役立てそうです。なかには厳しい話もありましたが。
なぜ、今年は色々と話せて、満足できたのか。ひょっとしたら、医師にあとを気にする予定がなかったのかもしれません。話さなければならない問題が私にあったのかもしれませんし、そもそも話好きの先生だったかもしれません。
でも、私は小さなカレンシーが効いたんじゃないかと感じました。それは…
面談室に招かれ入室すると、年の頃40代後半と見えたこの先生は蝶ネクタイを締めていました。蝶ネクタイ、珍しいですよね。それで
「先生、かっこいいですね。蝶ネクタイ。いつも蝶ネクタイなんですか?」
先生は、ちょっと口元を緩めました。おしゃれな方で、きっとボウタイ好きなんでしょう。
「いえ、気まぐれですよ。」
気まぐれ、とわざわざ言うのは、ホントはいつもこの格好なんでしょう。
「私もたまにはつけてみようかな」
と言ったら、やはりまた、ふっと笑ったように見えました。
それからです、話が弾んだのは。先生は始終ご機嫌でした。
よく、相手の服装を褒めなさい、と言いますが、それは正しいようで微妙に違うと思います。服装を褒めるのではなく、その人が大事にしていることを、こちらも大事にしてあげなければいけません。だから、本当はあまり気に入っていない服装を褒められても、嬉しくないでしょう。なかには、自分に調子を合わせる軽い態度を嫌う人もいます。カレンシーになるのは、あくまでも相手が大事にしていることを尊重することなのです。
ところで、こちらが渡しているつもりのカレンシーが、本当にカレンシーとして機能しているかどうかは、相手の反応を見るのがいいですね。何を言うか、どんな表情をしているか注意しましょう。反応が悪かったらそれは的外れです。今回の場合は反応が良かったので、カレンシーになっているな、とわかりました。本当は、「どこで買うのか?」や「締めるのが難しくないのか?」と質問したら、それはまた効いたと思いますが、話が脱線したでしょうね。
このケースのように、的に当たれば、小さなカレンシーでも効きます。ですから、初対面の人と早くいい仕事をしようと思ったら、小さくてもカレンシーを渡していくのがいいのですね。そのうちに、大きなカレンシーを交わせるようになると思いますよ。4月は新しい出会いの月。今月は小さなカレンシーの交換を怠りなく。
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