2013年11月5日火曜日

長期的な投資

現在の仕事に邁進し、そのためにいかに人を動かすかばかりを考えていると、長期的な視点を忘れやすくなる。長期的な視点を意識して、仕事上で接点のある(および将来的に可能性のある)人たちが必要としそうなカレンシーは何かを、考えるようにしたい。(『影響力の法則〜現代社会を生き抜くバイブル』2005 デビッド・ブラッドフォード&アラン・コーエン 税務経理協会 P72)

   買い物に行くと、いかに素晴らしい製品かと上手に説明する販売員に会うことがあります。こちらの心をつかみ、ほしいと思わせます。見事な話術です。でも、購入したものの、その後相談に乗ってくれないとしたら、二度は取引したくないと思うでしょう。

   上司と部下、同僚同士でも、同じことが言えないでしょうか?

   部下は、上司に「協力した」「貸しができた」と思っているかもしれないのです。それなのに、なんの見返りもなければ、上司に対して不満を感じても不思議はありません。部下の立場で考えるなら、仕事にエネルギーを注がないのは、仕事に対してやる気が無いからではなく、上司を助けたいと思わない、のかもしれません。

   部下の力を引き出そうと思ったら、部下と継続的にカレンシーを交換する必要があります。それは、感謝を伝える、学習の機会を与える、など様々な選択肢があります。食事に誘うのも、悩みを聞くのもいいでしょう。でも、何もしなければ、難しいプロジェクトに取り組もうという時に、部長になった時に、部下の貢献を引き出せなくなってしまう。あなた自身のチャンスを逃してしまうかもしれないのです。