現場のみなさんに話を伺うと、最後は上司に対する不満になることが多いです。「上司の戦略は間違えている」「上司にはもっと支援して欲しい」「あまり口を出さないで欲しい」などです。できることなら完璧な上司であってほしい。今朝の新聞には「理想の上司」ランキングが出ていましたが、凄い上司を演じた俳優さんが並んでいますね。このような上司に対する願望を"Romance of Leadership"と呼び、そのようなリーダー像を"Heroic Leadershp"と呼びます。自分の経験を振り返っても、そう感じることはありましたから、事実をついているのだと思います。
しかし、現実には上司も人間だしなんでもできるわけではありません。変化が早い現在の事業の環境の中では、むしろできないことが増えています。マネジャーの悩みに、「部下の専門分野がわからない」というのが増えています。だから指導できない、といって悩むマネジャーも少なくありません。メンタルヘルスに問題を抱えて、休職してしまう人もいました。それをみて、マネジャーにはなりたくない、という若手も多いと思います。
でも、上司がなんでもできるわけではない。これが現実なのです。マネジャーはこの現実受け入れて、対応を変えなければならないし、それでうまく行っている人もいます。上手に影響力を発揮を発揮しているマネジャーもいます。一方、部下も、この現実を受け入れて、役割を変えなければなりません。部下も上司に影響力を発揮して、協力関係を築かなければなりません。『影響力の法則』では、(ジュニア)パートナーになれ、と提案しています。
その方が、仕事を面白くやれるし、事実楽しんでいる人たちは、そうしていると思います。上司に対しても能動的に協力関係を築くこと。待っていては、いい仕事も回ってこないということになります。
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