2013年9月23日月曜日

相手を追い詰めないこと

たとえ、自分がその原因をつくったとしても、人は自分が劣勢だとは感じたくないものだ。それゆえ、難しい交渉で自分が成功したときは、相手の尊厳を損なわないでしめくくる工夫を考えよう。(『影響力の法則〜現代社会を生き抜くバイブル』(2005 デビッド・ブラッドフォード&アラン・コーエン 税務経理協会 P213)

   自分が勝者になろうとしているときに、相手を追い詰めてしまえば、たいていの相手は力で抗おうとするでしょう。その場で抵抗しなくても、いつか足を引っ張ってやろうとする。そういう相手の心理は、こちらも感じます。相手によっては、脅威を感じます。すると、やられる前にやり返したくなる。どちらが追い詰めた猫で、どちらが窮鼠かは、ケースバイケースです。ただ、いずれにしてもネガティブなカレンシーは残ってしまいますね。

   現代の戦略論では、全体的な優位がない限り、追い詰めるのは得策じゃない、ということになっていると思います。いつかやり返されるからです。力づくで占領して統治するのは難しいのです。
   カレンシーの交換をすすめるときも、交換後の影響を考慮する必要があります。相手の尊厳を考えよ、というのはそういう意味があるのですね。

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