2018年5月16日水曜日

影響力と忖度

 顧客の影響力が十分でないと、決まるものも決まらない。上長の承認を得られないからです。そこで、顧客が影響力を発揮できるように知恵を授ける。例えば、成功ストーリーを話してあげる。これがカレンシーになります。

 カレンシーの交換(影響力の法則)では、相手の立場に立つことを重要と考えます。では忖度と何が違うのか。

 忖度には、こちらの強い意思がないように思います。この強い意思とは、何かよいことをなそうという使命感のようなことを指します。相手を慮るだけ。カレンシーを渡すのだけれども、何のために寄越すのか、相手はわからなくて困惑する。

 ドクターX、あれは面白かった。あのドラマに「海老名教授」という人が出てきます。彼が「蛭間院長」に対して行うのが忖度。上司の顔色をうかがって上司が好きそうなことをするのですが、何のために行っているのかがよくわからない。だから院長(西田敏行、最高!)は教授を決して信用しない。重要な仕事を任せません。

 対して主人公の外科医「大門未知子」は、珍しい症例の実績と交換に患者のための手術を承認させる。これが影響力。
 未知子も相手のニーズを押さえているのだけれども、ちがうのはよい目的があるかどうか。